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2022年02月08日 キャリア

エンジニアがダイエットに挑戦して気づいた、「何かを成し遂げる」ことに必要な共通点

こんにちは。
本日は「技術情報ブログ」の趣旨からは少しそれますが、私がダイエットに挑戦して気づいた、ビジネスにおいてもプライベートにおいても、「何かを成し遂げるために必要なこと」についてお話したいと思います。

正直、AIエンジニアに限らず机仕事というのは、どうしても運動不足やコーヒー・甘いものの過剰摂取に陥りやすく、不摂生な生活を過ごしがちかと思います。かくいう私も、若手社会人だった20代中盤から、中堅社会人となった30代中盤までの10年間で、体重は20kg増加し、健康診断では毎年着実に悪玉コレステロール値(LDL)が増加していました。

このままでは明かに健康を損なうし見栄えもよくないということで、ダイエットを始めてとりあえず2カ月で5kgほど体重を落とすことに成功したのですが、その過程で見えてきた成功の法則が、日頃講演等でお話しさせて頂いているビジネスの成功要件と驚くほど似通っていたのです。。。

今年の目標としてダイエットを始めようとしている方も、ダイエットに限らず新しい何かを成し遂げようとしている方も、ご参考にして頂ければ幸いです。

ビジネスとダイエット、驚くほど似ていた5つの成功要件

成功に必要な共通点①:個人的意義

まず大前提として、「努力を払うことに対して、自分にはどういう意義があるか?メリットがあるか?」を具体的にイメージして腹落ちすることが必要です。この"具体的な"という点がポイントだと思います。

ダイエットで言えば、なんとなく痩せるではなく「いつまでに / なにをどのレベルにすればこういうメリットを得られるから、こういうルートでその目標までの道のりを歩もう、そうすればこんな良いことがある」ということを考えます。私で言えば、次の健康診断までにBMIとHDL値を改善するために、体重と運動量をこうやって調整しよう、という目標を設定しました。

ビジネスでもこの点は重要で、目標とそこに到達する道のりを具体に描けて初めて物語がスタートします。目標がなければ何も始まりませんし、目標達成時の意義/利益や、そこに至るにはどんな労力を払うのかが腹落ちしなければ目標への長い道のりを歩みきることはできないと思います。

江戸時代の米沢藩主、上杉鷹山の言葉である「為せば成る(目標に向かって具体的な計画を立て、それを着実に実施していけば目標は達成できる)」の言葉そのものの通り、まずすべてはここから始まると思います。

成功に必要な共通点②:社会的意義

何かを成し遂げるというのは、とてもエネルギーがいるもの。しかし自分だけの為になってしまうと、エネルギーは十分に満たされないものです。長期的にダイエットが自分の利益とわかっていても、「いま美味しいものを食べること」もまぎれもなく自分の利益であるのですから。「健康的な野菜」より、「糖分・脂分ぎっしりのラーメン」の方が、すぐに確実に獲得できる利益であり、目先の利益をとることに流されてしまうと、長期的な目標達成のエネルギーを貯めるのは難しいものです。

これは組織でも個人でも、ビジネスでもダイエットでも同様でしょう。長期的な目標達成には、短期的な忍耐やリスクを背負う覚悟を求められるものであって、それを超えて長期的な目標に向かうには、「利益」だけではモチベーションとして不十分なのです。

さて、「そうだとして、個人的なダイエットに社会的意義なんかあるのか?」と思うかもしれません。いいえ、十分に意義深いことだと、私は思います。

私は個人的に動物愛護派ではあります。しかし生きるための食事として、動物を食べなければならないことには納得しています。生きるために、日々の人生を素晴らしいものとする食事は、命に感謝していただきます。しかし太ってしまった時期の食事は、はたしてそういった食事だったのかと自問します。仕事をしながら、考え事をしながら、目線をパソコンから動かしもせずにただ食べていただけ。休日も映画やYou Tubeを見ながら、「記号」として食事を置いていただけで、本当の意味で食事に感謝し、美味しいと感じていた食事ではなかったように思います。動物たちの命を、こんな理不尽に消費してよかったのでしょうか。

あなたのダイエットは、理不尽に他者の命を消耗させないという、とても大きな意義があります。自分がイライラしているからというだけの理由で、生存に必要でもなく・美味しいと感謝するでもなく口にする食事は、無意味に動物を虐殺する行為となんら変わりません。

成功に必要な共通点③:環境整備

個人的・社会的意義にコミットしても、やはり日々をすごす環境が適切でなければ、努力を継続することは難しいものです。そして環境整備は、より根本の原因にアプローチすることが重要であると思います。

ダイエットの場合、そもそも過食に走るのは、その人にとって許容できるストレス・負荷をこえた環境で生活せざるを得ない為に起きる逸脱行動だと思います。人によって現れる逸脱行動は様々あります。例えば、過食・過度な飲酒・喫煙・過眠・暴言・暴力など多様ですが、どれも根は同じで「(その人にとって耐えれるキャパを超えた)ストレス」によるものだと思います。

実際、ストレスを受けた状況では、楽な方に流れる誘惑に打ち勝つことなどできません。疲れきって心がささくれた状態では、午後の甘いものや金曜日のビールの誘惑に打ち勝つことは不可能です。ビジネスでも同様で、忙しく余裕がなくなると「いずれ問題になると思っていた」としても、誰も拾いに行かずに宙に浮いてしまうタスクが生まれてしまうものです。

いま結果的に太ってしまっている方の多くは、ストレスの強い環境にいるのではないでしょうか。この世で生きる以上ストレスのない人生などはありえませんが、それでも、根本的にストレスの少ない環境で生きるためにはどうすべきか、真剣に考え、チャレンジする必要があります。

もちろん、根本的な変化には犠牲やリスクも伴います。しかしそこに着手せねば、何かを変えることなどできないものです。私はビジネスでもダイエットでも、「本来大事ではないのに、ちょっとした虚栄心の為に得ていたもの」から捨てていくことを薦めます。例えば、「必要でも欲しくもないのに、他人にマウントを取るためだけに買うもののお金を稼ぐ時間」などでしょうか。自分にとって不必要なものを買うために労働時間を増やし、それで健康を損なっていてはまさに本末転倒です。

それと、環境整備ではもう1つダイエットにもビジネスにも共通して必要なことがあります。それは「必要な投資を惜しまないこと」です。

何かを行うにはどうしたって、必要となる投資というものがあります。みなそうしたことは理解しつつも、いざ自分が投資を行うとなると躊躇するものです。ビジネスでは数十万円の決裁を得るために部長のハンコを求めて何日も右往左往したり、ダイエットでは低糖質・高タンパクな肉系中心の食事は値段が高くてスーパーの前で立ちすくんだり。。。経験がある方も多いと思います。

しかし、必要な投資なくして何かを成し遂げることはやはり不可能なのです。低糖質・高タンパクな食事を中心にすることで食費が上がるだろうことはダイエット始める前からわかっているのですから、それを前提に他の遊行費を削るなどして、投資に回せる資金環境を準備すべきです。

成功に必要な共通点④:ゲームをシンプルにとらえる

痩せるか太るかは「消費カロリーと摂取カロリーの不等式がどちらに倒れたか」でしかないのではないでしょうか。巷にはダイエットに関する様々な論考があふれていますが、自分自身の体重変化から感じることとしては、本質的に体重増減のルールは上記だけという感覚でした。

様々なダイエット方式は、一般にダイエットによって生じる弊害をどう最小化するかというテクニックであるように思います。現代日本の食事環境で食物の摂取全体量が減れば、自然とタンパク質・ビタミン・食物繊維・水分が不足気味になると思われます。これによって、ダイエット中に髪がパサついたり、便秘になったりするのではないでしょうか。

そこで高タンパクな食事を心がけ、生野菜等からビタミンをきちんと補給し、白湯を飲むなど水を多くとるようにします。ただ、これらは「体重を減らすゲーム」においては本質的なことではないように思います。タンパク質だからといって、毎日数千kcalを摂取していればやはり太ってしまうでしょう。「体重を減らすゲーム」の本質は、あくまで消費カロリーと摂取カロリーのシーソーゲームであり、健康を維持したままゲームを続けるために各種の栄養理論があるように思います。

※上記はあくまで一般的なダイエットの場合で、より強度の高いダイエットやボディビル・スポーツの場合はまたゲームが異なると思います。その場合は栄養学的理論に基づいたゲームルールを探す必要があると思います。

ゲームをシンプルにとらえて、本質的に勝敗の梃子になる部分に集中するというのは、ビジネスを成功させるためにも重要なことです。最も重要な競争要因はなにか?を特定し、ゲームをシンプルにしましょう。

成功に必要な共通点⑤:楽観性

結果というのはすぐにはでません。わかりきっていることですが、しかし「結果が出るまでの時間の感じ方は本人と第三者で異なりすぎる」ということは改めて覚悟しておく必要があります。

巷では「1週間でXXkg痩せた!」のような広告を見ることがありますが、一般的にいってダイエットの効果が表れるには数カ月~の時間がかかります。「数カ月くらいすぐじゃん」と他人事としては思いますが、食事というのは1日3回ありますので、1カ月30日で90回あります。3か月なら270回です。270回の我慢を継続するというのは、本人にとってはとても長く、未来を楽観的に信じていなければなかなか維持できない数字です。

また、ダイエットに成功したら、その後も改善した生活を維持していく必要があります。かつて太っていった時期にしていた生活には、二度と戻ることはできない。。。その事実も、人を躊躇させるには十分なハードルです。

これはビジネスでも同様です。社会環境や政策、技術進歩などで市場が変化したら、それに適応せねばなりません。例えば政策変化への適応でいえば1年程度で適応しせねばならないでしょうし、技術進歩に対しても数年内に取り組まねばならないでしょう。他人事としてみれば簡単に思えることでも、内部では様々な軋轢を乗り越え、ドラマが生まれる数年になります。

そして一度適応したら、過去に戻ることはないのも同様です。望むと望まざるとに関わらず、「古き良き仕事のやり方」に戻ることはありません。それが進歩というものだからです。

ビジネスでもダイエットでも、体感的にすごく長い・密度の濃い時間を乗り越えて変化するのは、凄まじいストレスです。さらに「二度と戻れない」となれば躊躇もします。それでも前に踏み出すとなれば、やはり良い意味で楽観的にならないと成り立たないと思います。「今の生活は捨てることになるだろうが、きっと進めばいいことがあるはずさ」という楽観性が変化のタイミングでは必要だと思います。

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一般社団法人 新技術応用推進基盤

編集部

一般社団法人 新技術応用推進基盤では、人工知能(AI)をはじめとするデジタル技術や、企業の経営改革、新規事業の立ち上げなどにお役立ていただける情報発信を行っております。


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